ご挨拶

第32回日本脳ドック学会総会
会長 佐々木 真理
岩手医科大学 医歯薬総合研究所
超高磁場MRI診断・病態研究部門教授

 第32回日本脳ドック学会総会を2023年6月23日(金)~24日(土)に盛岡市にて開催いたします。盛岡での開催は、第11回(会長:東儀英夫先生)、第16回(会長:小川彰先生)、第27回(会長:小笠原邦昭先生)に続き4回目となります。新型コロナウイルス感染症が終息していることを期待し、現地開催を予定しております。会場は、盛岡駅西口から徒歩数分でアクセスの良い、いわて県民情報交流センター「アイーナ」といたしました。

 本総会のテーマは「脳ドックの進化を目指して」です。本学会では以前より、施設認定の実施、ガイドラインの策定、学会主導研究の推進、脳ドック標準データベースの開発など、脳ドックの質向上に積極的に取り組んできました。さらに近年では、「脳卒中・認知症予防のための医学会」のサブタイトルを掲げ、鈴木倫保理事長先生の強力なリーダーシップのもとで多角的な改革が進んでおり、まさに進化の途上にあるといえます。今後、機械学習による画像解析技術やゲノム情報による発症リスク予測などの脳ドックへの応用が進んでいくことも予想されます。本総会が、次世代型脳ドックへの進化の道筋を照らす貴重な情報交換と議論の場となることを願っております。

 特別講演では、国立循環器病研究センター脳血管内科部長 猪原匡史先生に、脳小血管病と脳卒中・認知症との関係や予防戦略について、岩手医科大学医歯薬総合研究所生体情報解析部門教授 清水厚志先生に、ゲノム・オミックス解析による脳卒中発症予測や生物学的年齢推定について最新の知見をご講演いただきます。また、シンポジウム、特別企画、共催セミナー、脳ドック講習会、一般演題(口演)などの充実したプログラムを予定しております。これらのセッションは、一部を除き後日オンデマンド配信する予定です。

 盛岡は東北新幹線で東京から2時間少しと交通の便が良く、空の便も花巻空港のほか仙台空港から新幹線への乗り継ぎもお勧めです。会期中は、盛岡市内で盛岡三大麺や三陸の海の幸を岩手の地酒・地ビールとともにお楽しみいただければ幸いです。また、学会終了後には、世界遺産の平泉をはじめ小岩井農場、八幡平などの自然豊かな近隣の観光地まで足を延ばされてはいかがでしょうか。

 深緑の岩手山を臨む杜の陵・盛岡市で皆様とお目にかかることを楽しみにしております。実り多い学術大会となりますよう、多くの皆様の積極的なご参加をお待ちしております。